二つのバブル 2007 11 24

 今日もまた、日本のバブル崩壊後の話をしましょう。
当時のバブル経済を象徴するものとして、
株式市場においては、1989年12月、日経平均株価が38,915円を記録し、
翌年には4万円を超えると、誰もが考えていました。
 これが、後に「失われた10年」と言われるような、
巨大なバブル崩壊につながるとは、
当時、誰も思いつくことはできませんでした。
 しかし、そこが頂点となり、後は、下り坂を転がり落ちように、
谷底(2003年4月の7,607円)まで下落したのです。
 実は、もうひとつ、多くの人が気づかなかったことがあります。
株式バブルの終わりは、新たなバブルの始まりとなったのです。
 長期国債先物価格は、1990年から数年は、
100円未満の低空飛行を続けていたのですが、
いつの間にか、右肩上がりに上昇を続け、
2003年には、140円を超えたのです。
10数年で、あまりの価格上昇のため「債券バブル」と言われました。
 日経平均株価が1989年を頂点として2003年まで、
右肩下がりに下がり続けたのに対して、
長期国債先物価格は、1992年頃から右肩上がりに、
「債券バブル」と言われるくらいに上昇を続けたのです。
 バブルというと、株式バブルや不動産バブルを連想するでしょうが、
実は、「債券バブル」もあるのです。
 バブル崩壊後の不景気、それに続く「デフレ経済」においては、
非常に珍しいバブル(債券バブル)が起きたのです。

















































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